マイクロカウンセリングとは、一言でいうならば、カウンセリングの基本モデル(メタモデル)です。マイクロ*という言葉に表われているように、コミュニケーションの形をひとつひとつ技法と命名し、目に見える形で習得できるようになっています。
カウンセリングや心理療法にはさまざまなアプローチがありますが、マイクロカウンセリング技法を学ぶことによりそれらを再認識することができ、面接のスタイルを意図的に構造化することも可能となります。こうして、マイクロカウンセリングは統合モデルとしてカウンセリングの学習者にとり大切な学習課題の一つとなっています。
また近年マイクロカウンセリングは、いわゆるサイコエデュケーション(心理教育)**の強力なツールであることが再認識されてきました。専門的カウンセリングや心理療法(サイコセラピイ)に有用であるばかりでなく、ピアカウンセリング、スクールカウンセリング、キャリアカウンセリング、メンタルヘルスカウンセリングなどにも活用できます。さらにはソーシャルスキルストレーニングや日常的なコミュニケーションの場でさえも生かすことができる技法です。つまり、これはあらゆる人間援助の場で活用しうるツールということができるでしょう。